遺産分割の割合はどうやって決める?(3)遺言書がある場合の遺産分割割合

行政書士のみつおです😀

 

前回、前々回と、遺産分割についてそれぞれ詳しくみていきました。

今回は遺言書がある場合に遺産分割の割合はどうなるのかみていきたいと思います。

 

■遺言書がある場合の遺産分割割合

ここまでで、遺産分割の方法や法定相続分を見てきました。
次に、遺言書がある場合の遺産分割割合を見ておきましょう。
遺留分を害する遺言書による遺産分割の指定の効力や遺留分侵害額請求についても確認します。

 

■遺言書による遺産分割割合の指定

被相続人は、「遺言で、遺産の分割の方法を定め、もしくはこれを定めることを第三者に委託することができる」と民法により定められています。
遺言書により遺産分割割合が指定されていたら、基本的にその割合に従います。

 

また、遺言により遺産の分割を禁止することもできます。
以下、さまざまなパターンの遺言書による遺産分割割合の指定方法や、遺産分割禁止について確認します。

 

□遺言書により特定の財産を指定

前述した通り、被相続人が複数の財産を残した場合、不動産も預貯金も遺産分割しないかぎり、相続人全員の共有となります

たとえば、被相続人の相続財産が、3,000万円相当の土地と、3,000万円の預金のケースで具体的に考えましょう。
相続人は被相続人の妻と子です。

 

もし、相続人は被相続人の妻と子で、遺言書も遺産分割協議もなければ、土地と預金は次の法定相続分割合で相続します。
それぞれを単独の所有にしたいなら、遺産分割協議しなければなりません。

 

相続人は被相続人の妻と子で、遺言書も遺産分割協議もないケース

 
3,000万円相当の土地 2分の1 2分の1
3,000万円の預金 2分の1 2分の1


なお、預金も遺産分割の対象であることに注意が必要です。
預金なので相続により当然に分割されるのではないかと思う方もいるでしょう。

 

しかし、当然に1,500万円ずつの預金を相続したことにはならないのです。
つまり、このケースでは妻と子の遺産分割協議が整わない限り、3,000万円の預金を解約して全額を引き出すことはできません。

 

このような事態をさけるため、被相続人は遺言書により、3,000万円相当の土地と、3,000万円の預金の遺産分割を、次のように指定することができます。

 

遺言書で特定の財産を相続させる(遺産分割の方法を指定する)例

 
3,000万円相当の土地 妻が相続するという指定 -
3,000万円の預金 - 子が相続するという指定


「遺産分割の指定」と言うとわかりにくいですが、「誰に何を残すか」を遺言書で定めることだと思えばよいでしょう。

 

□遺言書により相続割合を指定

次に、遺言書により遺産分割割合を指定するパターンも見てみましょう。
先ほども確認したとおり、被相続人が複数の財産を残した場合、遺産分割しないかぎり、相続人全員で法定相続分により共有します。

 

前述と同じ相続財産と法定相続人のケースで、被相続人は次のように遺産分割割合を指定することができます。

 

遺言書で相続する割合を指定する(遺産分割の方法を指定する)例

 
3,000万円相当の土地 3分の1の割合で相続する 3分の2の割合で相続する
3,000万円の預金 3分の2の割合で相続する 3分の1の割合で相続する 


法定相続分通りで相続するのなら、妻も子もそれぞれの財産につき、2分の1の割合で相続します。

しかし、法定相続人の生活や収入の状況などを考えて、被相続人が遺言書により自由に、相続割合を指定することができます。

 

法定相続人は、遺言書により遺産分割協議の指定をされたということです。

 

□遺言書により特定の財産と相続割合を指定

次に、遺言書により、特定の財産を相続させ、遺産分割割合を指定する複合的なパターンも見てみましょう。
前述と同じ相続財産と法定相続人のケースで考えます。

 

遺言書で特定の財産を相続させ、遺産分割割合を指定(遺産分割の方法を指定する)例

 
3,000万円相当の土地 妻が単独で相続 -
3,000万円の預金 3分の2の割合で相続する 3分の1の割合で相続する

 
このように、被相続人は遺言書により、財産ごとに「誰に何をどのくらい相続させたいかを指定」することができます。

 

□遺言書による遺産分割禁止

被相続人は遺言書により5年以内の遺産分割禁止を定めることもできます。
遺言書というと、遺産を分け与えるイメージが強いと思いますが、一定期間内、遺産を分割してほしくない被相続人は、遺言書により遺産分割を禁止できるのです。

 

■遺言書により遺産分割を第三者に依託

被相続人は遺言により、遺産分割を第三者に依託することができます。
遺言により指定した遺言執行者に、換価分割を委託するような場合です。

 

たとえば、「遺産である不動産は、遺言執行者が売却し、その代金を長女と次女に2分の1ずつ分ける」という遺言を残すこともできます。

この場合は、遺言執行者が不動産の売却手続き一切をおこない、被相続人の長女と次女に、代金を分配することになります。

 

■遺留分を害する遺言の効力

一定の法定相続人に認められた最低限の取り分が遺留分ですが、遺言書の内容が遺留分を害していても、かまいません。
遺留分を害された人が遺留分侵害額請求をするかどうかは、遺留分を害された人の自由だからです。

 

■遺留分と法定相続分の違い

遺留分権利者と法定相続人、遺留分割合と法定相続分は異なりますので、注意してください。

 

□法定相続制度と遺留分制度の異同

まず、法定相続分と遺留分の異同を見てみましょう。

 

法定相続分と遺留分の異同

  法定相続分 遺留分
配偶者のみ 全体を相続 遺留分を算定する財産の価額の2分の1
子のみ 全体を相続
配偶者と子 配偶者1/2、子1/2
配偶者と直系尊属 配偶者2/3、直系尊属3/1
配偶者と兄弟姉妹 配偶者3/4、兄弟姉妹1/4 遺留分を算定する財産の価額の2分の1
ただし、兄弟姉妹には認められない
直系尊属のみ 全体を相続 遺留分を算定する財産の価額の3分の1
兄弟姉妹のみ 全体を相続 認められない


兄弟姉妹に法定相続分が認められるケースでも、遺留分は認めらないので注意しましょう。

 

遺留分を算定するための財産の価額については、次の計算をしてください。


被相続人が相続開始の時において有した財産の価額+贈与した財産の価額-債務の全額

 

□具体的な法定僧俗分と遺留分

遺留分権利者の個別の遺留分割合は、次の式で算出することができます。


全体的遺留分×法定相続分の割合=個別の遺留分

 

たとえば、前述した具体的なケースで見てみると、次のようになります。


この場合は、次のようになります。

Yの法定相続分は2/3、AとBの法定相続分は各1/6でした。
遺留分については、Yの遺留分は2/6、AとBの法定相続分は各1/12となります。

 

■結び

遺産分割協議の性質や効力、どうやって遺産分割割合を定めるかなど見てきました。
遺産分割割合で揉めなければ、とくに法定相続分を知っている必要もないかもしれません。


また、遺言で遺留分が害されていなければ、とくに遺留分についての知識も必要ないでしょう。

しかし、相続人間で円滑に話合う必要が出てきたとき、基本的な知識がないと感情的になってしまって、遺産分割協議が進まない可能性があります。


基本的な法定相続人、法定相続分、相続の承認や放棄の効果などを理解し、自分で法定相続分を計算できるようにしておきましょう。
ただし、債務がある場合や相続財産が複数ある場合、法定相続分相当の額を計算するのもたいへんです。
また、そのような場合は相続人間の遺産分割協議が滞るケースもあります。

 

自身で法定相続分相当の額を計算したり、遺産分割協議をしたりするのが不安な方は、弁護士に相談してみるとよいでしょう。
とくに相続人間で争っているときは、弁護士に遺産分割協議の代理を依頼することをおすすめします。

遺産分割の割合はどうやって決める?(2)法定相続分の計算方法

行政書士のみつおです😀

 

前回は、遺産分割の割合決定方法などについて解説いたしました。

今回は、法定相続人ごとの相続分を確認してから、ケース別に法定相続分を計算してみたいと思います。

 

■法定相続人ごとの相続分を確認

次に、相続関係の知識の基本である法定相続制度について確認しましょう。
法定相続人ごとの相続分を見ていきます。

 

■法定相続人ごとの相続分割合

法定相続人ごとの相続分割合は、被相続人の配偶者を基準に考えるとわかりやすいでしょう。

 

配偶者の相続分割合

子とともに相続人となる 配偶者が1/2、子が1/2
直系尊属とともに相続人となる 配偶者が2/3、直系尊属が1/3
兄弟姉妹とともに相続人となる 配偶者が3/4、兄弟姉妹が1/4


なお、配偶者には内縁のパートナーや離婚した元夫(元妻)は含まれません。
また、被相続人の養子、婚外子も実子と平等の法定相続分を有します。
被相続人の兄弟姉妹が相続人となる場合、被相続人と両親の一方を異にする兄弟姉妹の法定相続分は、両親を同じくする兄弟姉妹の1/2となります。

 

■法定相続人の優先順位

被相続人の子、直系尊属、兄弟姉妹は、相続する優先順位が決まっています。
最優先が子であり、次の順位が直系尊属です。
つまり、被相続人の子がいないときに初めて、直系尊属が相続人となるということです。

 

そして、被相続人の子も直系尊属もいないときに初めて、被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。
なお、前述の通り、配偶者は常に法定相続人なので、他の法定相続人とともに相続します。

 

法定相続人の順位

常に相続人 配偶者
第1順位 被相続人の子
第2順位 被相続人の直系尊属
第3順位 被相続人の兄弟姉妹

■法定相続人の注意点

代襲相続、相続の承認・放棄、相続欠格・廃除があると、相続人がかわります。
それぞれの概要を見ておきましょう。

□代襲相続について

代襲相続とは、法定相続人が被相続人により先に亡くなっているケースで、「親に代わって相続する」ことをいいます。
たとえば、被相続人Xの子Aが、Xより先に亡くなっていた場合、Aに子aがいれば、aが代襲相続人としてXを相続します。
Xの子Aの代わりに、Xの孫aが相続(代襲相続)するということです。


直系卑属は子、孫、ひ孫と何代も代襲相続できますので、注意しましょう。

 

代襲相続の可否

  代襲相続の有無 注意点
あり 孫、ひ孫など
直系尊属 なし 祖父母は代襲相続しない
兄弟姉妹 あり 1代限り(甥、姪まで代襲相続)


なお、相続放棄した人の子は代襲相続できません。

□相続の放棄

相続は、人が亡くなると自動的に発生するものですが、相続人が相続を承認したり放棄したりすることができます。
ただし、相続の承認・放棄できる期間が定められています。
これは、いつまでも相続関係を不安定にするわけにいかないためです。

 

相続の承認・放棄には以下の3種類があります。


相続の放棄や承認と期間、方法など

  相続放棄 限定承認 単純承認
期限 原則として相続開始を知ったときから3ヶ月以内
方法 家庭裁判所に申述
(限定承認は相続人全員で)
相続開始を知ったときから3ヶ月以内に相続放棄や限定承認しなければ単純承認とみなされる
効果 始めから相続人ではなかったことになる 相続財産の範囲で債務を引き継ぐ プラスもマイナスも引き継ぐ


相続放棄は遺産分割協議で「相続分はいらない」と同意することと、大きく違うので注意してください。

 

よく聞くのが、「あの人は放棄したんだから」という他の相続人の主張です。
しかし、相続放棄は生前にはできませんし、口頭でもできません。


家庭裁判所に期間内に相続放棄を申述していない相続人を除外して遺産分割協議をすることはできません。
また、遺産分割協議では債務について相続人間で誰が負担するか話合いできますが、債権者に対して対抗することはできません。


これに対して相続を放棄した人は、相続開始時から相続人ではなかったことになり、財産も債務も一切引き継ぎません。

□相続の欠格・廃除

相続放棄と違い、相続欠格事由と相続廃除は、代襲相続をさまたげません。

 

相続欠格事由とは、当然に相続人資格を失う原因のことです。
遺言書関係で相続人にふさわしくない行為をした者や、被相続人を殺害の意図で死亡させた者などが、相続欠格にあたります。

 

相続廃除とは、被相続人に対して虐待や重大な侮辱を加えた者に相続させない旨の手続きです。
相続廃除は相続欠格と違い、被相続人が遺言により廃除し、遺言執行者が手続きをしなければなりません。

■ケース別に法定相続分を計算してみる

次に、法定相続人のケース別に法定相続分を計算してみましょう。
子、直系尊属、兄弟姉妹が配偶者とともに法定相続人になるケースをそれぞれ見ていきます。

 

■配偶者と子が法定相続人のケース

たとえば、次のケースで考えます。

  • 被相続人X
  • 法定相続人妻Yと子A
  • 相続財産3,000万円


配偶者と子は配偶者が1/2、子が1/2の割合で相続分を有するので、妻Yは1,500万円、Aは1,500万円相続します。

■配偶者と直系尊属が法定相続人のケース

今度は、次のケースで考えます。

  • 被相続人X
  • 法定相続人妻YとXの父母AとB(Xの子も孫など代襲相続人もいないものとする)
  • 相続財産3,000万円


この場合は、配偶者が2/3、AとB合計で1/3の割合で相続します。

 

そして、父母は3/1を同じ割合で相続します。
したがって妻Yは2,000万円、父Aは500万円、母Bは500万円を相続します。

 

□配偶者と兄弟姉妹が法定相続人のケース

次のケースは、配偶者と兄弟姉妹が法定相続人の場合です。

  • 被相続人X
  • 法定相続人妻YとXの兄A(Xの子も孫など代襲相続人も、父母もいないものとする)
  • 相続財産3,000万円

 


この場合は、配偶者が3/4、兄が1/4の割合で相続します。
したがって妻Yは2,250万円、兄Aは750万円を相続します。

□父母の一方が被相続人と異なる兄弟姉妹のケース

父母の一方が被相続人と異なる兄弟姉妹が相続人であるケースも見ておきましょう。
次の例で考えます。

  • 被相続人X
  • 法定相続人妻YとXの兄A、妹B(Bの母はXの母と違う。Xの子も孫など代襲相続人も、父母もいないものとする)
  • 相続財産3,000万円


この場合は、配偶者が3/4、兄が1/4の割合なので、妻Yは2,250万円、兄Aと妹B合計で750万円を相続します。
兄AはXと父母の双方を同じくしていますが、妹Bの父母の一方はXと異なります。


したがって、次の計算式で、兄Aと妹Bの法定相続分を計算します。


兄A:妹B=2:1

 

このケースでは、兄Aは500万円、妹Bは250万円を相続します。

 

■結び

今回は法定相続人ごとの相続分や法定相続分の計算方法などをみていきました。

 

次回は遺言書がある場合の遺産分割割合などについてみていきたいと思います。

遺産分割の割合はどうやって決める?(1)遺産分割の割合決定方法

行政書士のみつおです😀

 

遺産分割という言葉を聞くことはありませんか?
しかし、法定相続分とどう違うのか、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。


そこでこの記事では、相続財産はどのような割合で誰が相続するか、遺産分割との関係を解説します。

 

 

■遺産分割の割合決定方法

法定相続分とは違う割合で相続したい場合、相続人全員で行うのが遺産分割協議です。
遺産分割の効力や預貯金に関する例外、遺産分割の方法などを確認していきましょう。

 

■遺産分割の効力と方法

まず、遺産分割の効力や方法などを見ていきます。

□遺産分割の効力

被相続人が亡くなり、相続人全員で遺産分割しないかぎり、相続財産は相続人全員の共有財産となります。

 

これは、相続人の自宅かどうかなどとは、関係ありません。
相続人全員の共有財産となった相続財産の所有割合は、各相続人の法定相続分により定まります。
法定相続分については後述します。

□遺産分割の例外

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち一定の額の範囲内においてのみ、単独で権利を行使することができます。

 

ただし、この額は標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して定められる範囲内となります。
この預貯金に対する例外は、遺産分割前は被相続人の預貯金を引き出すことができず、生活費や葬祭費に困窮する相続人がいるためです。

遺産分割の方法

「共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の全部または一部の分割をすることができる」と民法に定められています。

 

つまり、相続人はいつでも自由に、相続財産の全部であっても一部であっても遺産分割できるということです。
ただし、遺言書があればその定めに従います。

 

また、遺産分割協議が整わずに家庭裁判所の調停を利用した場合、一般的には法定相続分割合で、各財産を分けることが多いでしょう。
「法定相続分割合で、各財産を分ける」とは、不動産は長男、預貯金は次男が、法定相続分に見合った範囲で相続するという意味です。

 

遺産分割をすると、その効果は相続開始の時にさかのぼって生じます。
つまり、相続開始時から、遺産分割により取得した相続財産の権利を有するということです。
ただし、遺産分割により、第三者の権利を害することはできません。

 

■結び

今回は遺産分割の割合決定方法について解説していきました。

次回は、法定相続人の優先順位などについて触れていきたいと思います。

 

調停でも解決しないときは遺留分侵害額請求訴訟を考えよう

行政書士のみつおです😀

 

前々回、前回から遺留分侵害額請求について解説しています。

この記事では、遺留分侵害額請求訴訟ついて紹介します。

 

■調停でも解決しないときは遺留分侵害額請求訴訟を行う

調停を行っても解決しないときは、遺留分侵害額請求の訴訟を提起するしかありません。

 

遺留分侵害額請求訴訟に関する裁判所は、請求額が140万円を超えるときは地方裁判所、140万円以下のときは簡易裁判所です。
管轄は、相手方の住所地に加え、被相続人の最後の住所地、金銭債権となるため義務履行地(請求者の住所地)、当事者が合意で定める裁判所のいずれかとなります。

 

 

■遺留分侵害額請求訴訟の流れ

まず原告(請求する側)が請求内容とその理由を記載した訴状を管轄の裁判所に提出し、訴えを提起します。
このとき合わせて証拠となる書類も一式提出します。

 

裁判所が訴状を適正に受理すると、裁判所は書類のコピーと呼出状を被告(相手方)に郵送します。
書類を送付された被告は、訴状の内容に対する認否と反論を記載した答弁書を裁判所へ提出します。

 

第1回期日では、裁判官から訴訟の進行方法の説明や、原告、被告それぞれに追加資料などの指示があります。
第1回期日の終わりには、次回期日の日程を決めます。

 

こうして、原告と被告双方が主張を行い、それぞれの主張を裏付ける証拠を提出し合って審理を進めていきます。
基本的に、原告と被告が相対することはなく、相手方の提出する主張に対する認否と反論を書面によって繰り返していきます。

 

ただし通常は、審理の途中で裁判官を仲裁役として原告と被告の話し合いの場がもたれます。
この話し合いによって合意がまとまる場合は、調停のときと同じように調停調書が作成されます。
このように、裁判において双方の合意がまとまることを、裁判上の和解といいます。

 

もちろん、調停でもまとまらなかった話し合いですから、裁判上の和解が成立しないこともあります。その場合は、判決で決着をつけることになります。
原告、被告双方の主張が出て、提出された証拠や証人の調べが終わったら、裁判官が判決期日を定め、その期日に判決が下されることになります。

 

■遺留分侵害額請求訴訟の注意点

遺留分侵害額請求訴訟は、当事者だけでも行うことができますが、現実的ではありません。
本格的な裁判手続きを、法律知識のない一般の方が行うには無理があります。

 

弁護士をつけずに本人だけで訴訟提起した場合、裁判所側はある程度手続きの説明や、必要な主張や証拠が欠けていないか注意をしてくれますが、裁判には相手側もいますから、裁判所は中立を保つために、どちらか一方に特別な配慮をすることはできません。

 

訴訟に至ったということは、調停を行っても解決しなかった難しい問題ということですから、自分の遺留分を守るために、弁護士の力を借りることをおすすめします。

 

元々、遺留分侵害額請求は相続財産の遺留分という大きな金額を請求するものですから、とても難しい法律問題です。
多くの場合、遺留分侵害額請求に対して、相手方が不当に金銭支払いを拒んでいるだけという問題ではありません。
遺留分の侵害額算定の前提となっている遺言書の有効性、遺産の評価額、相続人の範囲といった点についての争いによって、話し合いが進まないというケースがほとんどです。

 

訴訟に至ったときに限らず、早い段階で弁護士に相談することで、早期解決する場合もあります。
遺留分の侵害額にもよりますが、困ったときは弁護士に相談しましょう。

 

 

 

■結び

3回に渡って遺留分侵害額請求について解説してきました。

 

遺留分侵害額請求権とは、自分の遺留分が侵害されたときに、受遺者に対して遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができる権利です。

 

遺留分侵害額請求については、証拠を残すために内容証明郵便を送付して相手方へ請求を行った後、相手方と協議することが一般的です。
ですが、相手方との話し合いが進まない、できないという場合は、家庭裁判所へ調停の申立てを行うことができます。
家庭裁判所への遺留分侵害額請求調停の申立てには、申立手数料として1,200円分の収入印紙と連絡用の郵便切手代が必要ですが、弁護士等へ依頼することなく進めることが可能です。

 

家庭裁判所の調停は、裁判官1名、調停委員2名が調停委員会となり、申立人、相手側それぞれとの話し合いによって、双方が合意できるように進めていきます。
何度かの調停の後、双方が合意すれば「調停調書」が作成され、調停は終了します。
この「調停調書」には、判決と同じ効力がありますので、内容に従わない場合は強制執行も可能です。

 

調停によっても解決しない場合は、遺留分侵害額請求訴訟を提起するしかありません。
この訴訟は、当事者だけでも行うことができますが、法律知識も必要になりますし、そもそも訴訟にまで発展した問題ですから、弁護士に相談し依頼することをおすすめします😀

遺留分侵害額請求:調停の流れ・費用・管轄について

行政書士のみつおです😀

 

前回から遺留分侵害額請求について解説しています。

この記事では、遺留分侵害額請求の調停の流れ・費用・管轄について紹介します。

 

 

■遺留分侵害額請求調停にかかる費用

遺留分侵害額請求の調停にかかる費用は、家庭裁判所へ支払う費用、調停に出席するための交通費等、弁護士へ依頼した場合の弁護士報酬です。

 

家庭裁判所へ支払う費用は下記の通りです。

 

  1. 申立手数料
    収入印紙1,200円分
    最初に提出する申立書の原本に貼付します。
  2. 予納郵便切手代
    連絡用の郵便切手ですが、申立先の裁判所によって必要な切手は異なりますので、裁判所へ確認が必要です。

 

 

■遺留分侵害額請求調停の管轄

遺留分侵害額請求の調停の申立ては、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所へ行います。

 

申立人と相手方双方の合意によって管轄する家庭裁判所を決めた場合は、合意によって定められた家庭裁判所を管轄とすることも可能です。

 

相手側と話し合いができないような状態ですと、基本的に相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行うしかありません。
調停もその家庭裁判所で行われますので、遠方の場合は調停に参加するために交通費や宿泊費が必要になってきますから注意が必要です。

 

 

■遺留分侵害額請求調停の流れ

管轄の家庭裁判所へ、申立書と必要書類一式を提出すると、調停を申立てたということになります。
なお申立書等の提出は、直接持参しても郵送しても構いません。

 

ここでは、遺留分侵害額の請求調停を申立てた後の、調停の流れについて説明します。

 

■調停期日の通知

申立書が適正に受理されると、裁判所の書記官から連絡があります。
この連絡で、調停の第1回目の期日をいつにするか調整を行いますが、通常は1ヵ月半から2ヵ月先の期日となります。

 

調停が行われる時間は、一般的には平日(月~金)の午前10時から12時、午後1時から午後3時の間です。

 

書記官との調整により第1回期日が決定すると、裁判所から相手方(複数の場合もあります)に対して申立書のコピーと調停期日を通知する呼出状などの書類が郵送されます。

 

 

■第1回目の調停

調停は、裁判官1名と調停委員2名が選任され調停委員会として担当します。
調停委員は裁判所員ではなく、2名の内1名は弁護士であることが一般的です。

 

まず、第1回目の調停では、裁判官から申立人、相手方に対して調停手続きの概要についての説明があります。
この説明には通常の場合、関係者全員が同席しますが、申立人と相手方の感情的な対立が激しい場合などは、事前に申し出ることで個別説明としてもらうこともできます。

 

裁判官からの説明の後、申立人と相手方は、それぞれ順番に調停室に入りますので、お互いを気にせず話をすることができます。
調停室では、調停委員がそれぞれの話を聞きながら調停を進めていきますが、基本的に裁判官は同席しません。
しかし、法律的に複雑な事案の場合、裁判官が同席して直接話を聞くこともあります。

 

第1回目の調停の終わりに、次回の調停期日の日程調整を行います。
このとき、追加書類が必要な場合は、提出の指示があります。
なお、調停の日程にもよりますが、次回の期日までに書記官から追加書類提出の連絡があることもありますので、その際には対応が必要です。

 

 

■調停の終了まで

申立人と相手方が合意に達するまで、調停が繰り返し行われることになります。

 

遺産相続に関する問題には色々ありますが、遺留分侵害額請求調停では、ほとんどの場合で遺留分侵害額がいくらなのかが話し合いの中心となります。

 

遺留分侵害額の算定においては、遺産に含まれる不動産の評価額が大きな影響を及ぼします。
路線価格、公示価格、近隣の不動産取引における事例などの資料を提出し、自身が主張する侵害額に合理性があることを証明することがポイントになります。

 

調停を繰り返した結果、合意に達した場合はその合意内容を記載した調停調書を作成し、調停成立となります。

 

調停には基本的に期限はありませんが、どうしても合意できないという場合は調停不成立となり終了します。
調停不成立となった場合は、訴訟で決着づけるしかないということになります。

 

■調停が成立した場合

調停によって申立人と相手方が合意した場合は、調停成立となります。
調停が成立すると、合意した内容を記載した「調停調書」が作成され、双方はこの内容に従うことになります。

 

調停調書には判決と同じ効力がありますので、調書に記載された通りに相手方は金銭を支払わなければならず、相手方が支払わない場合は強制執行を行うことができます。

 

■調停不成立となった場合

調停委員会(裁判官1名、調停委員2名)が、話し合いによって当事者間の合意が成立する見込みがないと判断した場合、調停不成立となって終了します。

 

調停が不成立となった場合、家庭裁判所から当事者へ、調停が不成立となった旨の通知が送られます。
基本的に、調停が不成立で終了した場合は、訴訟を提起するしかありません。
訴訟提起にも必要な収入印紙金額がありますが、調停不成立の通知を受けた日から2週間以内に遺留分侵害額請求の訴訟提起を行う場合は、調停申立て時に納付した収入印紙1,200円分を差し引いてもらえます。

 

なお、訴訟提起の際には調停不成立証明書を提出しなければなりませんので、家庭裁判所へ証明書の交付を申請して取得しておきましょう。

 

■裁判所から取下げ勧告される場合

調停成立、不成立以外にも、裁判所からの取下げ勧告により調停が終了となる場合があります。

 

遺留分侵害額請求の調停において、話し合いの中心となる遺留分侵害額がいくらかという問題に関しては、相続人の範囲、対象となる遺産、遺言書の有効性といった前提になる事実が明確になっていなければなりません。
このような前提となる事実に関する問題を前提問題と呼びます。

 

前提問題に争いがあったとしても、遺留分侵害額請求調停に関係する当事者だけの問題で、この前提問題について当事者の話し合いによって解決する可能性があれば、調停を続けることができます。

 

しかし、前提問題が調停の当事者だけでなく他の相続人にも関係がある場合や、前提問題に関する対立が激しい場合は、遺留分侵害額請求の調停は続けることができません。
そのような場合、裁判所からは前提問題を先に訴訟などによって解決することを求められ、遺留分侵害額請求の調停については申立ての取下げを勧告されます。

 

 

 

■結び

今回は遺留分侵害額請求の調停の流れ・費用・管轄について解説しました。

 

次回は遺留分侵害額請求訴訟についてご紹介したいと思います🙂

遺留分侵害額請求:調停に進むときの申立て方法について

行政書士のみつおです。

 

今日は相続についてのお話をしたいと思います😁

 

相続が発生した際、一定の相続人の遺留分を守る権利が遺留分侵害額請求権です。
簡単に言うと、相続の際に侵害された遺留分に応じた額を金銭によって、受遺者(贈与や遺贈を受けた者)へ請求できるというものです。

 

この遺留分侵害額請求権は、2019年7月1日に民法が改正されるまでは、遺留分減殺請求権と呼ばれていました。
遺留分侵害額請求権となってからは、金銭による請求に一本化されましたが、請求方法や調停、訴訟に関してやることは基本的に同じです。

 

そこで今回から3回に分けて遺留分侵害額請求について解説します。

本記事では、遺留分侵害額請求で調停に進むときの申立て方法について紹介します。

 

■遺留分侵害額請求権とは

遺留分侵害額請求権とは、自分の遺留分が遺贈、贈与、相続分の指定等で侵害されたときに、受遺者(遺贈や贈与等を受けた者)に対して、遺留分の侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができる権利です。

 

この権利を持つ相続人は、遺留分権利者と呼ばれます。
遺留分権利者となるのは、被相続人の配偶者、子、直系尊属で、兄弟姉妹は含まれません。
また、被相続人に子がいる場合は、直系尊属も遺留分権利者とはなりませんのでご注意ください。

 

遺留分侵害額請求権は、権利者からの一方的な行使によって、相手方に支払いの義務を発生させるものです。
請求方法としては、証拠を残すために内容証明郵便を送付して相手方へ請求を行った後、遺留分侵害額や金銭の支払い方法などについて相手方と協議することが一般的です。

 

ですが相手方が素直に支払いに応じるケースは多くはなく、当事者同士の協議で決着できない場合は、裁判所の調停を検討する必要があります。

 

■遺留分侵害額請求の調停とは

調停とは、裁判所へ申立てを行って、裁判官・調停委員を仲介として話し合いによって問題解決する手続です。
裁判所と聞くと、最終的に判決がでると思われる方もいますが、調停はあくまでも話し合いによる解決ですからご注意ください。

 

遺留分侵害額請求のような相続に関する問題は、多くの場合家族・親族間のものです。
ですから、いきなり訴訟をするのではなく、まず家庭裁判所の調停で話し合いによる解決を試みなければなりません。
調停の申立てをせずに、いきなり遺留分侵害額請求訴訟を起こした場合、基本的には家庭裁判所によって調停手続きの方へ回されることになります。

 

ただし、これは絶対ではありません。
当事者が調停による話し合いを完全に拒否していて、調停での解決は難しいことが明らかな場合など、裁判所が調停に回すことは難しいと判断したときは、そのまま訴訟手続が開始されることもあります。

 

■遺留分侵害額請求調停の申立て方法

遺留分侵害額請求調停の申立ては、管轄の家庭裁判所へ申立書及び必要書類を提出して行います。
家庭裁判所の管轄については、後程別項目で説明します。

 

申立書には、決まった書式がありますので裁判所で入手するか、裁判所のサイトからダウンロードしてください。

 

参考:

遺留分侵害額の請求調停の申立書 | 裁判所

■申立書の記入について

申立書は、以下のような構成になっています。

  1. 申立て内容、申立人と相手方の住所・氏名・生年月日等
  2. 申立ての趣旨と理由
  3. 遺産目録

このうち(1)と(3)は、分かっている内容を記入するだけです。
(2)「申立ての趣旨と理由」に関しては、記入例があるものの罫線のみですからポイントを押さえて記入しなければなりません。

 

■「申立ての趣旨」の記入

この欄には、調停で申立人が相手方に求める結論について記入します。

遺留分侵害額請求は遺留分の侵害額について金銭の支払いを求めるものです。
ですから相手方に求める結論として、請求する金額をはっきり記載するのが望ましいでしょう。

 

ただし、請求金額が不明瞭な場合もあります。
たとえば、遺産にマンションがあった場合、不動産業者に簡単に査定してもらっただけでは、正確な算定は難しく、遺産総額が不正確ですから、請求する遺留分侵害額も不正確になってしまいます。

 

ですから、このような場合は、無理に金額を記入しなくても構いません。
遺産総額や遺留分侵害額がいくらかという話は、調停の中で話し合うべき内容でもありますから、申立ての段階で、金額が不明瞭な場合は「遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを求める」というような記載で十分です。

 

■「申立ての理由」の記入

この欄には、裁判官・調停委員に事件の内容と申立人の主張を理解してもらうために記入します。

 

事件の内容については、調停が始まった後で口頭でも説明することができますから、細かく書き過ぎずポイントを押さえたものとなるように気をつけましょう。

 

ポイントは以下の内容です。

  • 被相続人
  • 相続人(法定相続人)
  • 遺産内容
  • 遺留分の内容
  • 遺留分侵害額の内容

 

記載内容は、このポイントに限られませんが、事件の内容がつかめれば問題ありませんので、細かくなり過ぎないように注意しましょう。

 

また、記入した申立書はコピーをとって、コピーとともに提出します。
申立書のコピーは家庭裁判所から相手方へ送付されます。
「申立ての理由」欄を使って、相手方を攻撃したり非難したりする記載を行ってしまうと、調停での話し合いを円滑に進めることができなくなってしまう可能性がありますので、ご注意ください。

 

■申立てに必要な添付書類

作成した申立書と合わせて提出しなければならない添付書類があります。

 

  1. 申立書(遺産目録も含む)
    相手方の人数分のコピーを添付しなければなりません。
  2. 戸籍関係の書類
    ・被相続人が生まれてから死亡した時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍謄本)
    ・相続人全員の戸籍謄本
    必要となる戸籍関係の書類は、被相続人と相続人の親族関係により異なる場合がありますので、申立て前に管轄の家庭裁判所へ問合せが必要です。
  3. 遺産の内容を証明する書類
    ・不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)
    ・固定資産税評価証明書
    ・預貯金通帳のコピーもしくは金融機関の残高証明書
    ・有価証券の内容がわかるもの
    ・負債がある場合は、負債内容がわかる契約書や請求書等
  4. 遺言書のコピーまたは遺言書検認調書謄本のコピー

 

■結び

遺留分侵害額請求で調停に進むときの申立て方法について解説しました。

次回は遺留分侵害額請求調停にかかる費用や流れについて詳しくご紹介したいと思います🙂

これも節税対策!教育資金の贈与

行政書士のみつおです。

 

我が家にはニンテンドースイッチがあります😁

子どもが小学生になると、周りの友だちがゲーム機持っていたりしますね。

そういう子どもの影響を受けて、今まで持っていなかった子も欲しくなります。

私が初めて持ったゲーム機はプレステでした😀

最近のゲームは、子どものゲームの時間を制限する見守り機能とかよく考えられていますね。

wifiとかネットワークに接続することを前提とすれば、親のスマホと連動するとかそういう管理もできるわけです。

もちろん、ネットワークに接続すると不特定多数の外のプレイヤーとも繋がるわけで、一部の悪い人とも繋がることになります😎

親が子どもを見ることができるのであればプラスの面を享受できるのですが、放置されている子どもであれば怖いものです😤

 

令和3年3月末まで、と近々までになってしまいますが、教育用資金を贈与した場合も非課税となるケースがあります。

「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税」という制度です。

「おじいちゃんから(おばあちゃんから)孫への贈り物」として、教育のための資金をちょくちょく送っている、という方も多いのではないでしょうか。

期間限定ながら面白い制度でもあるので、一般的な制度の話として紹介します。

具体的に、「こういうもののためにお金を」というケースでは税理士の先生へ相談することをお勧めします。



◾️教育資金の一括贈与時の非課税

 

この制度を利用して教育用資金を贈与するときは、信託会社と「教育資金管理契約」という契約を結ぶことが要件とされています。

そして、法人ではなく、個人が対象です。

教育資金管理契約を締結する日時点で30歳未満に限る、という年齢制限もあります。

 

そういう個人が教育資金にあてるため、直系尊属と信託会社といった金融機関などと契約をします。

 

その契約によって、受贈者が直系尊属(祖父母)から得た信託受益権、金銭、金銭等の価額のうち1500万円までの金額に相当する部分までは贈与税に参入されません。

次のような場合となります。

□信託受益権を取得した場合

□書面による贈与により取得した金銭を銀行等に預入をした場合 

 贈与されたお金をそのまま銀行に預けいれる場合です。

□書面による贈与により取得した金銭等で証券会社の営業所等で有価証券を購入した場合

 

ここで注意点があります。

金融機関等の営業所等を経由して教育資金非課税申告書を提出することに必要となります。

 

◾️教育用資金管理契約の終了時の課税

 

教育用資金管理契約が終了したときの話です。

その教育資金管理契約に係る非課税拠出額から教育資金支出額を控除して残額があるとき、その残額については贈与税の課税価格に参入されます。

全部使い切れずに残った額があると残額に贈与税がかかる、ということですね。

 

次のような状態になると教育用資金管理契約は終了します。

□受贈者が30歳に達すること

□受贈者と取扱金融機関との間で以下の条件で教育用資金管理契約を終了させる、という合意があったことによって、教育用管理契約が終了したこと

 教育資金管理契約に係る信託財産の価額がゼとになった場合

 教育資金管理契約に係る預金・貯金の額がゼロとなった場合

 教育用資金管理に基づき保管されている有価証券の価額がゼロになった場合

 

もちろん、全額使い切る方が贈与税が課税されなくなる、ということです。

 

◾️「教育資金」とは何か?

 

ここで、教育資金とは何を指すのでしょうか。

学校などに直接支払われている次のようなお金のことを言います。

 

□入学金、授業料、入園料、保育料、施設設備費または入学(園)試験の検定料など

□学用品の購入費、修学旅行費や学校給食費など学校等における教育に伴って必要な費用など

 

学校に直接支払われている金銭はもちろん教育資金とされます。

そして学校以外の者であっても教育に関するサービスの提供に対して支払われる金銭も対象となります。

割と広い範囲をカバーしている、と言えるのではないでしょうか。



◾️結び

 

ここでは教育資金の非課税の特例を説明しています。

しかし、例えば扶養義務がある人の間で生活費や教育費として、通常必要と認められるものについては贈与税も非課税となります。

生活費や教育費として必要になったらその都度、直接これらの用にあてるため贈与されなければなりません。

預・貯金をしたり、不動産を買ったり、株を買ったりすると贈与税が課税されます。

預・貯金や不動産、株は「通常」必要とは認められるとは取り扱われないのです。

一括して金銭を贈与するときはこの特例を使うべきです。

どういうスタンスで教育資金を援助したいか、そのスタンスを相談していただければと思います🙂

 

こんなに助かる!配偶者控除

行政書士のみつおです😀

 

私の実家というか、今の家もですがおせち料理を食べる習慣がありません。

実家に帰るとおせち料理を食べる、という方もいるでしょう😄

必須というよりも、オプショナルな料理というニュアンスがありました。

正月の主役は餅で、雑煮であったり磯辺焼きを食べ続ける、という感じです。

大晦日に鍋いっぱいの大根、ごぼう、人参、鶏のもも肉の醤油仕立てのスープを作ります。

このスープもいろいろあるのが面白いですよね。

白味噌仕立て、赤味噌仕立てなど、種類が豊富です。

中に入れる具材も多様です。

魚を入れたり、あんこをいれたり、とかもあります。

おせちってそういう種類をあまり聞かないのですが、実際はあったりするのでしょうか。

正月は餅を焼いてそのスープで食べ続ける、といった具合です。

そういう食生活が好きではあるものの、どうしても体は重くなります😓

 

今年は正月が短いのが少し残念です😅

 

前回は生前贈与について取り上げました。

ある状況になると、相続税と贈与税がまるで二重に課税されているかのような状況になります。

ある程度相続財産の価額を算定できれば、事前に察知できます。

そういったケースバイケースの相談は税理士の先生へお勧めします。

 

今回は、一般的に知っておいてほしい配偶者の居住用の不動産に対する税制の話題です。

相続財産の状態は人それぞれですので、税金の相談は税理士の先生へされることが無難です。

私の事務所でも提携している税理士の先生がいますので、生前贈与のお話で相談などありましたら紹介します。

その際はお気軽にご連絡ください。

 

◾️夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除

 

長年連れ添った夫婦間での金銭の贈与も、配偶者控除額に相当する金額は贈与財産に加算されません。

その期間は20年です。

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産や居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合が対象となります。

控除される額としては、基礎控除110万円の他に、最大2000万円まで控除できるという特例となります。

 

◾️適用されるには?

 

配偶者控除は、同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか適用を受けることはできません。

その他には、以下のような要件があります。

 

□夫婦の婚姻期間

 

結婚して20年を過ぎた後に贈与が行われたことが必要です。

 

□居住用不動産か、居住用不動産を取得するための金銭が対象

 

配偶者から贈与された財産が、 居住用不動産か、居住用不動産を取得するための金銭であることが必要です。

 

□贈与を受けた年の翌年3月15日までに、居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること。

 

贈与で不動産を取得した場合や、不動産を取得するための金銭が贈与された場合、どちらも同じです。贈与によって居住できるようになった不動産に実際に住んでいることが必要です。

 

◾️居住用不動産の範囲

 

配偶者控除を受けることができる居住用不動産は、国内に限定されます。

海外の不動産は対象になりません。

かつ、贈与を受けた配偶者が居住するための家屋、そして家屋の敷地のことです。

居住用家屋の敷地、とは借地権も含まれます。

 

日本では土地と建物は別個の不動産とされています。

居住用家屋とその敷地は一括して贈与を受ける必要はありません。

家屋だけ、敷地だけ、どちらか一方のみ贈与を受けた場合も、この配偶者控除の適用を受けることができます。

しかし、居住用不動産について敷地のみの贈与について配偶者控除の適用を受けるためには、夫か妻が居住用不動産を所有していることが必要です。

それか、贈与を受けた配偶者と同居する親族が居住用家屋を所有していること、その2つのうちのどちらか一方の要件を満たすことが必要です。

 

◾️結び

居住用家屋の敷地の一部の贈与であっても、配偶者控除を適用できます。

居住用不動産の敷地だけ贈与する場合に配偶者控除を適用させるケースはやや複雑です。

夫婦で家屋と敷地の登記が別々にされている場合が一例です。

妻が居住用家屋を所有していて、その夫が敷地を所有しているときに、妻が夫からその敷地の贈与を受ける場合が当てはまります。

敷地のみを贈与される場合であっても、実際に住み続けられる家屋が必要となるわけです。

この相談をされるときは、登記簿とって相談していただければ、様々なアプローチを検討できて良い結果につながるのではないか、と考えています😊