行政書士のみつおです😀
今年も、あと残すところわずかとなりました。
昨年まで、思いもしなかったことが今年は続いたのかと考えています。
ロシアのウクライナ侵攻😱
スーパーの価格の値上げ😓
電気代の高騰😓
生産するためのコストは上昇しているのに、価格に転嫁しきれない状況が続いています。
日常の生活でも驚きの連続です。
遺言が残された場合でも、借金があり、遺言通りに進まないケースを取り上げています。
免責的債務引受をする際、債権者の同意が取れなかったのです。
■前回の振り返り
免責的債務引受と長畳的債務引受について説明しました。
同じ債務引受でも大きな違いがあります。
相続手続きを進めようとして銀行に相談しましたが、銀行は免責的債務引受に同意しませんでした。
■免責的債務引受に同意できない理由
ここで、銀行には同意できない理由があります。
□定職につかない二男がアパートと借入金を相続した場合、家賃を自身の生活費に充ててしまい、将来返済が滞るのではないか
□独身で家族がいない二男を債務者とした場合、連帯保証人を誰にするかの問題がある
□二男の判断能力が衰えた場合、誰が賃貸管理などのアパート経営を担うのか不透明である
このような理由で、銀行は免責的債務引受に同意しませんでした。
しかし、重畳的債務引受の形にするのであれば、銀行は同意します。
銀行にとってリスクはないからです。
つまり、代替案として、長男が連帯保証人となるのです。
■誰かが折れない限り解決は難しい
二男は、アパートの一室に部屋を借りているので、アパートを売却することには同意しませんでした。
また、長男は、自ら1,500万円の債務を負担し、その上で二男に対し1,500万円の負債を求めるという方法があります。
しかし、その支払い方法は分割で構わないと妥協するしかありません。
また、銀行は長男が連帯保証人となるなら、二男が単独で債務承継をすることにも同意するでしょう。
この問題は、誰かが折れない限り解決しません。
時間切れとなり、銀行が担保処分する可能性もあります。
しかし、家賃を払わず入居している二男がいる状態のまま居抜きで売却する場合、買主は二の足を踏むかもしれません。
競売となったら、貸し倒れが発生する可能性もあります。
■結び
債務を相続する場合、免責的債務引受をする場合、債権者の同意が必要です。
しかし、当事者が1つ増えるだけで、あちらを立てればこちらが立たず、解決が難しくなる場合があります。
ぜひ、遺言通りに相続を進めるために、行政書士にご相談ください😇